55ノート4(デュシャン本翻訳)

55-9-2-P65-169

<R.ビアンケッティ 1925
    Contributo alla teoria dei finali di soli pedoni(p55)
    『ポーンエンディング学説への寄与』>

p65

<二次的ヘテロドックス・オポジション>

 図169。
 二次的領域内の白キングと、主要領域内の黒キングの間には二次的ヘテロドックス・オポジションが存在する。

 この二次的ヘテロドックス・オポジションは、主要領域内のヘテロドックス・オポジションの正統的な延長である。

 図169のように、c2(G)はh8(G)に対してヘテロドックス・オポジションにある。

 さて、a2とc2は横列上でオーソドックス・オポジションにある。

 正統的な延長により、a2はh8(黒キングが占拠している)に対しての二次的ヘテロドックス・オポジションにある。
169.jpg

55-9-2-P65-168

<R.ビアンケッティ 1925
    Contributo alla teoria dei finali di soli pedoni(p55)
    『ポーンエンディング学説への寄与』>

p65

<二次的領域>

 図168。
 最初の位置からすると、白キングは二次的領域のマス目(a1)にある。勝利への動きの第一の局面は、白キングが二次的領域から主要領域に移動することにある。

 ロコックならびにラスカー・ライヒヘルム作品においては、領域から他の領域へのこの移動は以下の点によって条件づけられていた。

 1:白キングはヘテロドックス・オポジションを取って主要領域に入らねばならない。

 2:もし白キングが主要領域に侵入するに際してヘテロドックス・オポジションを取れなければ、黒キングがヘテロドックス・オポジションを取れないようなマス目を占拠しなくてはならない。

 3:白キングはc5、f4の2つのマスを狙うことによって、黒キングがヘテロドックス・オポジションを取る前に、主要領域内でヘテロドックス・オポジションを取るようにしなければならない。
168.jpg

55-9-2-P65-167

<R.ビアンケッティ 1925
    Contributo alla teoria dei finali di soli pedoni(p55)
    『ポーンエンディング学説への寄与』>

p65

<二次的領域>

 図167。
 白キングの二次的領域は、白陣営の主要領域以外のマス目をすべて含む。a5、a4、a3、a2、a1、b4、b3、b2、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、f2、g2、h2である。

 黒キングもまた、二次的領域を黒側から見た最初の横列の上で延長し、a8まで至る。しかし、白キングがf4を狙うため、黒キングはh5を守るための距離を保っていなければならないので、考慮に入れる必要がない。

 もっと言えば、黒キングは自己の主要領域内にとどまって最大の抵抗を続けることしか出来ないのである。
167.jpg

55-9-2-P64-166

<R.ビアンケッティ 1925
    Contributo alla teoria dei finali di soli pedoni(p55)
    『ポーンエンディング学説への寄与』>

p64

<主要領域内で「右側に」隣接した対角線上のヘテロドックス・オポジションに関する、完全な法則>

 図166。
 すでに述べた3つの条件を満たすには、両キングは……
 1:<隣り合った>対角線上にある。
 2:<右側>に隣接した対角線上にある。
 3:対角線の距離は、白い対角線上では奇数、黒い対角線では偶数である。

 ゆえに、駒の動きはどちらのキングがヘテロドックス・オポジションを取っているかに関わってくる(オーソドックス・オポジションのときと全く同様に)。
166.jpg

55-9-2-P64-165

<R.ビアンケッティ 1925
    Contributo alla teoria dei finali di soli pedoni(p55)
    『ポーンエンディング学説への寄与』>

p64

<第三の条件----両キングは「右側に」隣接した対角線上になければならず、左側ではない>

 図165。
 さらに、白キングの主要領域内でのそれぞれのマスの移動1(横列ひとつ分、上への移動)は、そのまま2つの対角線の相関的な関係を決定する。
 白側から見ると、対角線b1ーh7(白キングが位置する対角線)は、a1ーh8の右側に隣接している。
 黒側から見ると、a1ーh8(黒キングが位置する対角線)は、b1ーh7の右側に隣接している。
165.jpg


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<いとう註:この“どちらから見ても自分が相手の右にある”という事実の、ある種の感得のしにくさは、つまり「鏡」(右手が左手、左手が右手)の奇妙さをそのまま裏返しにしたものだろう>
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