<透過体>

p91

 ヘテロドックス・オポジションの分類の基礎をなす8つの例を比較するため、それぞれの例に共通な重ね合わせの原則を使用してきた。

 我々は8つの盤面を透明な紙に複写し、折り目を赤い破線で示すことで、移動(黒の破線で示す)のあるなしにかかわらず、白の主要領域と黒の主要領域が重なるメカニズムを見せよう。

 また、これら8つの<透過体>は、ヘテロドックス・オポジションの法則によってグループ化される。

 I ロコック-------------対角線上、移動0
 II ビアンケッティ(勝利)-----------移動1
 IIIハルバーシュタット-------------移動2
 IV ビアンケッティ(ドロー)-----------移動3
 Vハルバーシュタット-----縦列上、移動0
 VI ラスカー・レイヒヘルム-----------移動1
 VII ハルバーシュタット--------------移動2
 VIII ハルバーシュタット--------------移動3

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<いとう註:ここからが本書の、書物としての白眉である。
 文章にある通り、本はここからパラフィン状の紙となり、表と裏に“重ね合わせることの出来る”主要領域が印刷される。デュシャンを少しでも知っている者なら、百人が百人ともそのページから『大ガラス』を思い出すだろう。幾何学的図形を透明な紙に印刷した数枚のページは、実に美しい。
 そこで、この<透過体>(transparents)に関しては、そのままページをスキャンして掲載する>