<オポジション>あるいはオーソドックス・オポジション

P13

図27。
27.jpg

 この第4のカテゴリーの代表的な例として、ザックマンの有名な例を挙げる。白のcポーンは、a3とa4の白黒両ポーンによって、間接的に守られている。
 白は以下で勝ち。
1 Kf5! Kb6(b5には白ポーンの利きがあるため、黒はオポジションを維持できない。戻って、問題図で白キングがf5にあったとすると、1 Ke5 もしくは Kg5 で白勝ちとなる)
2 Kf6  Kb7
3 Kf7  ... (プリンシパル・ライン上のオポジション)
3 ...   Kb6
4 Ke8  Kb7
5 Kd7  Kb6
6 Kc8 白勝ち。


  6 Kd6では戦術不足で、
6 ...   Kb7
7 Kc5? Kc7
8 Kb4  Kb6 =

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<いとう註:前回と同じように、白キングが「プリンシパル・ライン上のオポジション」をとりながら、黒のクリティカル・スクエアに侵入。
 ただし、6手目が「Kd6では戦術不足」らしく、白キングが7手目でc5の黒ポーンをとっても(おそらくそのまま黒のaポーンをとるだろう)、よろしくないとデュシャンらは分析する。確かに、このとき白はオポジションを崩しており、黒がひたすらオポジションをとることになる。ポーンをとられてもオポジションを維持しようとすることの方を、彼らは優先している。
 さて、次のP14を経ると、ついに次章「ヘテロドックス・オポジション」に移る>

<いとう註:図の上に「F.Sackmann,D.Arbeiter-Schachz,1913」とあり、下に「白番で勝利」とある。前回と今回「ザックマン」と書いてあるのは、この「Sackmann」のこと>